
ポイントまでボートで15分程度。深さ4m程度の砂地に潜る。湾内で流れが強く、潜る人も多いので透明度は15m弱
砂地に座って餌付け用のイカを手に持ちに待っていると1〜2mのエイたちが次々とやってきてじゃれてくる。食料をちらつかせると覆い被ってきたりする。エイとこんなに触れ合える場所は世界中ここだけだろう。面白い体験ができた。
海は結構荒れていて、流れで一箇所に座っているのが難しい。
間近で見ると、エイがサメの仲間だということが良くわかる。目、口、肌質がサメだ。でも歯は緩く、噛まれても痛くない。

エイと遊んでいたら手に激痛が・・・どうやらさっきからうろちょろしてたでかいタイが、手からのぞいていたイカを狙っていたようだ。2度噛まれて流血。インストラクターから注意があったのだけれど、まさか本当にやられるとは・・・。
「ウツボが来たら超注意!」だけしか心に残ってませんでした。上に上がると他にもタイに噛まれた人が大勢いた。
普段スノーケラーから餌をもらっているのか、オヤビッチャの群れが寄ってくる。最初は可愛らしさを感じていたけれど、どこまでも追いかけてくる彼らの顔が真剣なので、ちょっとこわい感じがしてきた。
泳いでる私を追いかけてくる動画(1.37Mb)
本島に比べて訪れる人が格段に減る離島なだけに、自然もより一層手付かずで、水も綺麗。
ロシアの巡洋艦が沈めてあるポイント The Wreck を除き、透明度は 40m くらいと美しい。
ターポン、グレートバラクーダ、カメなどがそこそこいるけれど、魚というより、バリエーションに富んだ地形と美しいソフトコーラルがここの魅力。

ダイビングポイントは島から本当に近い場所が多い。スノーケリングで十分楽しめる。南側は環礁に守られていて、浅いがそれでも流れは結構ある。透明度は悪いけれど、ビーチの間近、立てるような場所でもイーグルレイや 1.5m ほどのナースシャークがいた。
島の北側は岩場が多い感じ。すぐに深くなり、ボートダイブのポイントまで泳いでいける距離で、ビーチダイブしている人もいた。透明度がよく、各種エイ、ヒラメ、ナースシャークがいた。カメは残念ながら見れなかったけれど、見れるらしい。
Stake Bay のあたりでのスノーケリングは、人生で最上のものだった。
この島では、どこも宿とダイビングサービス(と食事と移動と・・・すべて)がセットで利用するようになっている。島の規模が小さすぎて選択肢がないのだ。
私が泊まったところはたまたまダイビングの客がいなくて、なんと私とダイブマスターの二人きりのダイブとなった。
機材を積み込み車で船がポツネンと泊まっているビーチへ。
機材を船に積み込み、彼がボートを運転。ポイントについたら場所の説明を簡単(ほんとに簡単)受けて潜る。主な見所を一周すると「俺は上がるよ」と合図して、一人でボートにあがってしまう。そこから、エアーが少なくなるまで、独りの世界が始まる。
独りきりでのダイビングなんて初めてだったけれど、これが気持ちがよい。透明度がよいからボートを見失う心配もない中で気の向くままに泳ぎまわる。カメもロブスターも独り占め。なんとも贅沢なダイビングだった。

リトルケイマンは、岸からちょっと泳げばもう底なしの垂直ドロップオフ。
落ちるあたりをダイビングするのが基本なので、ポイントはどこも近くて、アクセスが楽。流れは結構あったこの辺りはドロップオフがすごい割には、大物回遊魚の群れがうじゃうじゃってことはなくてバラクーダやアジの群れくらい。近くで釣りをしていた人は、でかいカジキやらターポンがいるって言ってたけれど、残念ながら見れなかった。
しかし、Cayman の語源となっただけあり、カメはたくさんいた。船からも何回かその姿が見えた。よく見ると、手にタグがつけられているものもいて、本島で養殖されたものっぽい。
この島周辺で結局1日2本ずつ、6本潜った。ケーブを潜り抜けたり、とかはあっても、ドロップオフの壁を伝って・・・のパターンは一緒なので、最初は感動したけれど、地形的にはだんだん飽きてくる。でも、ドロップオフで巨大なカニやロブスターを見つけつつ、大物回遊魚がこないかなーとわくわくするのは面白い。日光が降り注ぐドロップオフ前の棚にはソフトコーラルが発達していて、魚がたくさん周りを囲み、竜宮城的景色が展開されている。
世界ベストダイブポイントというのは言い過ぎだろうと思うけれど、ドロップオフのインパクトと海の色、人が少ない&荒らされていない点で素晴らしく、私の数少ない体験の中ではベストな場所だった。

錨の規則だけでなく、生物に触ってはいけないという規則も徹底しており、グローブの着用は禁止だった。罰則も厳しい。美しい海を失うということは、海を資源とした観光業で成り立つこの島には致命的だからだろう。
ダイビング方式に関してはアメリカ式。「ガイドにくっついて皆で一周」なんてことはなくて、ポイントの説明を受けたら基本は自分で潜って、自分で出てくる。もちろん、ダイブマスターも潜るので、ついてゆきたい人はついてゆけるけれど。バディを組むこともセーフティーストップも義務付けられない。ゆえに深度、蓄積窒素の自己管理は必須で、ダイビングコンピュータをつけていないと潜らせてくれないショップも多い。
個人主義、訴訟天国でのこの自己責任スタイルは初心者にはつらいかもしれないが、好きなように潜れるのはなかなか楽しい。地形を熟知していて、レアモノ探しに長けているマスターにくっついて一周 → 勝手に遊ぶ というパターンがよかった。皆それぞれに行動するから、人によって見た生物が違って、悔しい思いをしたりもした。(中には「マンタの上にウツボが乗ってたのを見たよ」とか冗談を飛ばしていた人もいた)
総括:噂どおり、ケイマンの海はよかった。水は澄み、魚もたくさん。超大物はいないけれど、中物やカリブ固有種はたくさん。エイと遊べるし、地形も色々。今のところ、海としては自分の世界での世界一。
だけれど、もっといいところはまだ見ぬアジアにもたくさんあると思う(何万の島がアジアにあることか!)。苦労して(時差も移動時間も交通費もつらい)地球の裏の物価のとっても高い場所にいく価値は、その辺の海を潜り尽くしたダイバーかコアなエイファンにしかないかな、と思わなくもないのであった。
ダイビング機材もたくさん売っていて、たいがい日本より安い。東京では良いものが見つからなかったいい感じのラッシュガードも見つかった。ついでにフィンとブーツのセットも購入陸の見所はタートルファームとヘル(地獄形相の岩場)くらいしかない。どちらも見る価値はない。陸を楽しむなら、自然のある場所を散歩するのがよいと思う。本島も中心部は街っぽいけれど、手付かずの自然がまだまだたくさんある。
右図は世界唯一の海ガメを養殖場「Turtle Farm」。昔のケイマンにはカメが本当に多く、人はカメをよく食べていたそうだが、乱獲の代償として減ってしまったので、今は育てて海に返すということをやっているのだと。海の中ではあんなにかわいいカメも、群れて餌を奪い合っているところはグロさすら感じさせる。泳いでいるのを捕まえて記念撮影してよい水槽もあった。
島を一周して北端の Rum Point まで行くと極上のサンドビーチが待っている。上述のように、スノーケリングは物足りないけれど、浅瀬には小魚が煌いて、1日のんびりしたくなるような場所。レンタカーもいいけれど、クルーズで行くのが楽で楽しげ。
リトルケイマンとはスピードボートで30分の距離。人口も観光客も本島に比べて圧倒的に少ないが、リトルケイマンよりは空港も道も宿も近代的な感じ。リトルケイマンとは、ダイビングスタイルもあわせ、好みの分かれるところだろう。同じお金を出せば、こっちの方がいい生活ができるけれど、イグアナには逢えない可能性大。私的には、引き分け。
海賊伝説(伝説だけじゃない)が生まれるのが頷けるような洞窟の多さ。海は抜群に綺麗。海好きにはたまらない島だろう。でも風は常時そこそこあったので、季節によってはのんびり読書、にはそれほど向いていないかも。

右の写真は飛行場。中央に小さく見える白い部分が「草を抜いただけ」に近い滑走路。柵も何もなく、散歩していたら飛行機に轢かれた、ということが起こりかねない感じ。
ホンジュラスの島から移住してきたダイブマスターの話では、島民100人以下。全員知り合いとのこと。道行く人は全員挨拶を交わす。それは、旅行者の私にたいしてもだった。宿の部屋に鍵がなく、主人に聞くと「ここに人のものを取るような人はいない」との返事。確かにそんな感じがした。
住民が少ない割には電気、電話、道の状態は悪くなかったのは、きっと観光客がたくさんお金を落としてゆくからだろう。下水道は発達していなさそうだったので、シャンプーも石鹸もほとんど使わずに3日過ごした。
道のあらゆるところに「For Sale」とか「Coming soon」みたいな看板が立っていたので、今後間違いなく自然が失われてゆくことだろう。残念だけれど。

常連客っぽい人に「イグアナにどこで逢えるか知ってる?」と聞いたら「島の西端の方にある Candle road に行くとイグアナに逢える可能性大」と教えてくれた上、ジャマイカのビールをおごってくれた。
助言どおり食べ物(クッキー)を持っていくと・・・いた!1m〜2m近いのまで4匹も。クッキーを放り投げると、突進してきて、ちょっと怖かった。
歴史を感じさせるその厳格ないでたちでクッキーをぱくつく姿はあまりにも不似合いだった。
このページの一番上の島写真の右端に見える極小の島、Owen island の近くまで送ってもらって、泳いで島に渡った。送ってくれた宿の人は「後で連絡先教えて。E文通しようぜ!」なんて調子がよかったけれど、待ち合わせの時間になっても彼は現れなかった。
Cayman Brac でも同様のことがあったので、南の島時間ゆえか、と思って野生のカラフルなオウムを観察したりして待っていたけれど1時間たったときに、さすがに近くで電話を借りた。違う人が迎えに来てくれたけど、一言くらい謝ってくれてもよかんべ?と思いながら"Thanks"連発しちゃってる自分が日本人だなあと思った。
肝心の島は、CM 撮影にも使われるだけあり、楽園風景度はかなり高かった。けれど、あまりに綺麗な水と砂地は魚をはぐくまないので、すぐ飽きてしまった。